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サブタイトル：アマゾン川の旅
作者：Eva Ibbotson　　イラスト：Kevin Hawkes
現地価格：$5.99
ISBN-13：9780142501849
ISBN：0142501840
出版社：Puffin Books
発行年月：2003/10)
Binding：Paperback
レクサイル指数：860
ページ数：304

　20世紀初頭、欧米人には「緑の地獄」と呼ばれたアマゾンの密林。しかし中には、「緑の楽園」と感じ、ずっと住みたいと願った人々もいた。本書は、当時いろいろな思惑で欧米からアマゾンに移り住んだ人々の物語だ。　親の遺産を受け継いだ孤児の少女が、アマゾンに移住した親せきに、家庭教師と一緒に財産目当てで引き取られる。『小公子』のような児童文学の古典風の設定だが、2001年に発表されたこの作品では、現代的な視点が随所に光る。　自己発見や自分を生きることをテーマに据え、先住民や自然に対する敬意があふれている。堅物に見えた家庭教師が、身に着けていたコルセットをアマゾン川に流す場面は自己解放的だ。　主人公の少女は、先住民と英国人のハーフの少年と一緒に、少年の母の故郷を探すため、アマゾン川をボートで上る。流域の美しさや自然の驚異に感嘆の声を上げるヒロイン同様、読者の胸も熱くなる。



『読売新聞』（2005.5.24夕刊）掲載。
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